何に強みを見出すか

今回は、何に強みを見出すかということについて考えていこうと思います。

私は今、税理士として活動しています。

少し前のブログでは、行政書士だったり、社会保険労務士だったり、そういった周辺分野に幅を広げてみようかなという気持ちがある、ということをお話ししました。

ただ、では私自身の強みって何だろうと考えた時に、やっぱり今までやってきた税務や会計の分野になるんだろうなと思います。

目次

なんだかんだで税務会計に15年ぐらい身を置いている

私はもともと国税の職員でした。

その前は、会計事務所、税理士事務所の職員として働いていました。

なんだかんだで、税務会計という分野に15年ぐらい身を置いている身です。

もちろん、15年間ずっと同じ仕事をしてきたわけではありません。

税理士事務所で、お客様の会計や申告に関わる立場。

国税の職員として、提出された申告書を見る立場。

今は税理士として、自分のお客様に提案や説明をする立場。

それぞれ少しずつ立場は違います。

ただ、ずっと税務会計の周辺にいたということは、やっぱり自分の強みになるのかなと思います。

税務署視点から税務会計を見る

その中で身につけたものの一つが、税務署視点だったりします。

この申告書を税務署側から見たら、どう感じるのか。

この数字の動きは不自然に見えないか。

この処理について、何か確認したくなるところはないか。

税務調査になった場合に、どういう説明が必要になるのか。

もちろん、何でもかんでも税務署の目を気にして、萎縮しながら申告する必要はないと思います。

税法に沿って、根拠を持って処理をすればいい話です。

ただ、税務署がどういう考え方をするのかを知っていることで、事前に準備できることもあります。

お客様に、

「この処理自体が絶対に駄目ということではありません。ただ、税務署から確認された場合には、こういう説明が必要になると思います」

という話をすることもできます。

そういったところから税務会計を見ることができるのは、私の一つの強みになるんだろうなと思っています。

次は財務会計

次は、財務会計です。

私が最初に勤めた税理士法人では、たまたま私の上司が、もともと金融機関で法人融資を担当していた人でした。

その方から、すべてではないにしろ、金融機関はどう考えるのかということを教えてもらいました。

会社の決算書を見た時に、金融機関はどこを見るのか。

この会社は大丈夫そうだなと思うのか。

少し危ないなと思うのか。

融資を受けるためには、何を説明する必要があるのか。

そういったことを、少しずつ教えてもらいました。

融資を得るには、代表者自身の説明も必要

会社の決算書を見て、なんとなくですけれども、

「この会社は大丈夫そうだな」

「このままだと融資を受けるのは少し難しそうだな」

ということを考えることがあります。

融資を得るためには、ただ決算書を提出すればいいというものでもありません。

どういう事業をやっているのか。

なぜお金が必要なのか。

借りたお金を何に使うのか。

そのお金を使った結果、売上や利益がどう変わっていくのか。

こういう説明をして、事業計画を立てて、そのとおりに事業運営をしていく。

そういった流れが必要になります。

そして、最終的には代表者に、それを代表者自身の口で説明してもらう。

私が全部代わりに言っても、あまりよくないんですよね。

もちろん、資料を一緒に作ったり、説明の整理をしたりすることはできます。

ただ、自分の会社がこれからどうなるのかということは、やっぱり代表者自身が説明できた方がいいと思います。

税務と会計と財務を深掘りする

ここからさらに、別の分野に広げる方法もあります。

行政書士業務だったり、社会保険労務士の分野だったり、税理士の周辺にはいろいろな仕事があります。

ただ、広げるというよりは、この税務と会計と財務を深掘りしていく。

より良い提案だったり、サポートだったりができるようになる。

それが、自分の強みを深掘りしていくということになるのかなと考えています。

税務申告ができる。

会計処理ができる。

決算書が読める。

それだけではなくて、税務署からどう見えるかを考える。

金融機関からどう見えるかを考える。

会社にどうやって利益とお金を残すかを考える。

代表者がどのように説明すれば、金融機関や取引先に伝わりやすいのかを考える。

この辺をもう少し深めていく方が、今までの経験も生かせるのかなと思います。

顧問先から来るのは税金の質問だけではない

一方で、税務顧問として毎月お客様と面談をしていると、税金の話だけで終わるわけではありません。

会社の悩みって何ですか。

今困っていることはありますか。

これから何をやりたいですか。

そういう話をします。

すると、税金や資金繰りの話だけではなくて、当然ですけれども、人の話が出ます。

スタッフの話。

雇用の話。

給与の話。

社会保険の話。

やりたい事業について、こういう許可や申請が必要ですという話。

外国人の労働者がいて、もうすぐ在留資格の更新時期が来ますが、どうしましょうかという話。

結構、専門外の質問が来たりします。

専門外の質問に応えたくなる

そういう質問を受けると、

「自分でもできるようになった方がいいのかな」

という気持ちになります。

行政書士として登録して、許認可や在留資格の仕事もできるようにする。

社会保険労務士の勉強をして、労務関係の相談にも、もっと深く対応できるようにする。

そうすれば、お客様にとっても便利なのかなと思います。

今まで、

「それは私の業務ではないので、別の専門家に相談してください」

と言っていたものを、自分でできるようになる。

それは一つの魅力ではあります。

広げすぎると、強みを磨く時間が減る

ただ、あまりそういうところに話を広げすぎてしまうと、自分の強みを磨くための時間っていうのが減ってしまうのかなというジレンマがあります。

行政書士の実務を覚える。

社会保険や労働法を勉強する。

申請書類の作り方を覚える。

それぞれの制度改正を追いかける。

実際に仕事として責任を持って対応できるところまで持っていく。

これには、かなりの時間が必要だと思います。

私は一人で事務所を運営していくつもりなので、何でも自分でできるようにしようとすると、たぶんどこかで限界が来ます。

できることは増える。

でも、一つ一つに使える時間は減る。

広く浅くなってしまう可能性もあります。

何ができるかより、何に強いか

何でもできますというのは、確かに便利です。

ただ、

「何ができるか」

だけではなくて、

「何に強いか」

ということも考えないといけないのかなと思います。

私の場合は、税務会計の分野に15年ぐらい身を置いてきました。

税理士事務所側から見た経験。

税務署側から見た経験。

金融機関の考え方を教えてもらった経験。

今、自分でお客様と直接話している経験。

この辺を組み合わせていく方が、自分にしか出せないものに近づいていくのかもしれません。

広げるか、深掘りするか

もちろん、周辺知識を持っていることは大事です。

何も知らなければ、お客様の相談内容すら理解できません。

行政書士や社会保険労務士の分野についても、話についていける程度には知っておきたいと思います。

ただ、実際の申請や専門的な判断は、その分野の専門家にお願いする。

私は税務と会計と財務の部分を、もっと深掘りする。

そういう役割分担でもいいのかもしれません。

何に強みを見出すか。

できることを広げるのか。

今あるものを深くするのか。

どちらか一方しか選べないという話ではありません。

ただ、時間は限られています。

何かを増やせば、その分、別のものに使える時間は減ります。

今の私は、そこを悶々と考えています。

自分がこれまで積み上げてきたものは何なのか。

お客様に一番役立てるのはどこなのか。

新しいものに手を広げる前に、今持っている税務と会計と財務という強みを、もう少し深掘りしていくことも大事なのかなと思っています。

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