小学生に税金を45分で話すなら、制度よりも“お金の流れ”から話したい
1. 租税教室を見学してきた
宇都宮支部の租税教室を見学してきました。
先輩税理士が小学6年生に向けて45分間、税金について話すというものです。
実際に見学してみてまず感じたのは、45分は思った以上に短いということでした。
税金の種類、税金の集め方、税金の使われ方、公共サービスとの関係。
これらを一通り説明しようとすると、それだけであっという間に時間が過ぎてしまいます。
2. 制度の説明だけだと、子どもには少し遠いかもしれない
もちろん、租税教室なので制度の説明は必要です。
ただ、小学6年生にとって、所得税、法人税、消費税、固定資産税……という話を並べても、なかなか自分ごとにはなりにくいのではないかとも感じました。
税金を納めるというのは、ある意味では「結果」です。
その前には、働く、稼ぐ、商売をする、お金が動く、利益が出る、という流れがあります。
そこを飛ばして税金の話だけをしても、少し宙に浮いてしまうのかもしれません。
3. 「お金持ちになりたい?」から始めてもいい
小学生に向けて話すなら、最初にこう聞いてみてもいいのではないかと思いました。
「お金持ちになりたい人?」
おそらく多くの子が手を挙げると思います。
そこから、
「では、お金持ちになるにはどうしたらいいでしょう?」
「働くって何でしょう?」
「会社はどうやってお金を稼いでいるのでしょう?」
「利益が出たら、その一部を税金として社会に戻しているんです」
という流れにすると、税金が少し身近になる気がします。
税金は、ただ取られるものではなく、
社会の中でお金が回った結果として生まれるものでもあります。
4. 稼ぐことと、社会に参加すること
もちろん、「お金持ちになろう」という話だけで終わってしまうと、少し薄っぺらくなってしまいます。
大事なのは、稼ぐことそのものではなく、
誰かの役に立つことが仕事になり、その結果としてお金が入り、その一部が税金として社会に使われるという流れです。
たとえば、パン屋さんがパンを売る。
お客さんはおいしいパンを買えてうれしい。
パン屋さんは売上を得る。
材料屋さんにもお金が回る。
働く人に給料が払われる。
利益が出れば税金も納める。
そうやって社会は回っている。
この流れを伝えられたら、税金の話も少し違って聞こえるのではないかと思いました。
5. 45分で何を伝えるか
45分ですべてを説明することはできません。
だからこそ、税金の種類をたくさん覚えてもらうよりも、
「社会はお金でつながっている」
「税金はその一部として使われている」
「自分も将来、その社会の一員になる」
という感覚を持ってもらえたら十分なのかもしれません。
秋ごろに自分も租税教室を担当する予定なので、それまでにどういう話をするか考えてみようと思います。
制度の説明だけではなく、
小学生が少しでも「税金って意外と自分に関係あるんだな」と思えるような時間にしたいです。